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溶剤管理

ドライソープの抱水能力について

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ドライクリーニングにおいて、水溶性の汚れを除去する為は

ドライソープが重要な役割を担います。

水溶性の汚れを除去したい場合、衣類に水溶性の前処理剤等を噴霧します。

その水分を溶剤中に分散(可溶化)させる能力を持つのがドライソープです。

これがドライソープの抱水能力です。

当然、抱水能力が高い方が、前処理で水分を多く使えることになり、

水溶性汚れを分散・除去することが可能となります。

ということは、抱水能力が高いドライソープを使うという事は

水溶性汚れが良く落ちる事になるので、その結果、当然

カートリッジフィルターの寿命が短くなります。

溶剤中に可溶化した水分を衣類に逆汚染させない為には、

カートリッジフィルター内の吸着剤の性能と

フィルターを定期的にきちんと交換する事がとても重要です。

最近、お問い合わせを頂くことがある、

従来品に比べて抱水能力が異常に高い、

あるいは元々水分を含むドライソープを使用する場合には、

余分な水分をしっかりと除去してくれる吸着剤の選定はもちろん、

カートリッジフィルターの性能に合わせた定期的な交換が

さらに重要になるのは言うまでも無い事です。

従来からある一般的なドライソープ使用の場合、

16kgドライ機、470×2本で、200ワッシャー毎の交換が目安です。

しかし、抱水能力が異常に高い、あるいは元々水分を含むドライソープを使用するのであれば、

それよりも、当然、早目に交換しなくてはいけません。

場合によっては、蒸留も必要になると思います。

万が一、定期的な交換を怠り、余剰水分が液体としてベースタンク内に存在すれば

移染、逆汚染、収縮、異臭発生の原因となります。

通常時は、ベースタンク中の溶剤には水分が無い事が理想となりますが、

現在主流の石油系コールマシンでは無理だと思います。

石油機では、ベースタンクの溶剤にもドライソープをチャージするのですから、

梅雨時期等、湿度が高い時期には、衣類からの水分や大気湿度も呼び込みます。

結果、余剰水分が蓄積していく事になり、徹底した、水分除去、溶剤管理が必須となります。

これが出来ない環境では、ただ単に抱水性能が高い=良いソープであるとは言えないと思います。

異常に高い抱水能力を持つドライソープや元々水分を含むドライソープを使用するのであれば、

尚更の事、常にドライ機内の溶剤を点検し、決して溶剤管理を怠ってはいけません。

バランスが崩れれば、先に申し上げたようなトラブル

移染、逆汚染、収縮、異臭の発生等が起こります。

皆様は如何お考えでしょうか?

ドライソープの選定のヒントになれば幸いです。

 

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